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自分を消費されているから何かを消費せずにはいられない。

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Yjyo_fuzoku

Y嬢

2018/07/11

 
 
こんにちは。
 
 
前回はセックスワーカーらしくないねってコラムを書いたばかりだけど、あったよ。セックスワーカーらしいところ。今回は風俗と昼職のズレの話。
 
 
 
 
第3回目のコラムでも書いた『風俗嬢はHなことが好きで働いてる!』派の人にはあまり読むのを勧められない
 
 
 
 
お金
 
 
の話。
 
 
 
 
私は本当に極貧のなかで風俗で働くことを選択したわけだけど、週3でひと月半も働けば生活費が払えて学費が払えて、さらにもう半月も働けば『健康で文化的な最低限度の生活』を営むにあたってのお金+@がある。
 
 
もう通帳残高に怯えなくていい。毎晩シャワーを浴びることへの罪悪感も、電気代を気にしてエアコンのスイッチをためらうこともない。友達とご飯に行って、お会計でひそかにヒヤヒヤすることもない。
 
 
生活に潤いが出ると、次になににお金を使ったか。
 
 
少し良い化粧品を買うようになった。流行りの服を着るようになった。
電車でかわいいワンピースにツヤツヤした髪の女の子に羨望の眼差しを送るしかできなかった私が、同じように月に1回美容室へ行ってヘアカラーを楽しむ余裕がある。
 
 
最初の頃は嬉しくて仕方なかった。3000円のTシャツすら買うか悩んでいたのに、今や色ちがいで買えるんだから。
そうなると人間、どんどん欲が出てくるもので、それまで欲しくても買えなかった貧しさの反動がきたのか、どんどん買う量が増えていった。
 
 
おそらく風俗で働くことによって溜まったストレスを、ついつい買い物で発散させてしまうという子は少なくないと思う。私も例に漏れずその一人だった。美容業界を志望していたというのもあるかもしれない。それにしても一時期の私は限度を超えていた。
 
 
引かれてしまってもしかたないけど、中途半端なことは書きたくないので正直に書きます。
 
 
お金を払っているとき、生きてるんだっていう実感がしてた。商品を得るためにお金を払っているんじゃなくて、払う代償として商品を手渡されていた、というほうが合っていたと思う。だからその場では欲しくても家で開封するまでに2週間ぐらいかかってた。あのときの私は、完全に買い物依存症かなにかだったんじゃないだろうか。
 
 
その頃のわたしに言ってやりたい。「本末転倒やないか」って。
 
 
ストレスですり減って空っぽになっていく心を、何かを購入することで埋めてた。実際には埋まらないから、心の消耗度に対して反比例して物が増えていく一方だったんだけど。
さすがに風俗で稼いだお金を全て使ったりはしなかったけど、今思えばもっと貯金できたでしょって思う。あのときのぶんを取り返すかのごとく、貯金してるから許してほしい。
 
 
さて、ここからは昼職との比較の話。
 
 
私の昼職で働き始めて一番の進歩は、給料の大切さが身にしみるようになったことだ。毎月給料日のたびに、「10万円も入ってる!」と喜びを噛み締めている。8時間をたったの2日働くだけで昼職の給料なんてゆうに超えてしまうのに、我ながらかわいいな。お年玉に喜ぶ子どもか。
 
 
昼職では10万円が大金に思えるのに、風俗で働いたあとのお給料では紙切れに見える瞬間がある。8時間働いてウン万円かぁって。同じ8時間でも、私にとっての風俗の8時間と昼職の8時間は価値がちがう。
 
 
 
 
私は、風俗のお給料って少ないと思う。
もっとほしいって意味じゃなくて。いや、ほしいけど。
 
 
閑話休題。
 
 
1時間で1万円がもらえる(もちろん業種や人によって金額は違うけど)って聞くとかなりの高給取りに感じられるけど、性病やら身バレやら社会的な地位だとかのリスクを諸々含めると、1時間で1万円って到底釣り合わない額だと思う。
 
 
どうしても人と人だし、相性の話になってくるから、「いくらなら適正価格なの?」って聞かれても「相手による」としか言えないけど、乱暴じゃなくてルール違反もなくてきれいな遊び方をする人ならこの金額でもまだ妥当だなって思う。
 
 
ただ、赤の他人に顔や体はもちろん、肌の質感や感度がどうだのこうだの品定めされて、さらには興味本位で「なんで働いてるの?親はこの仕事知ってるの?」って詮索される。余計なお世話だわ。『同情するなら金をくれ』だよ本当に。
 
 
昼職は今のところ時給1000円で働かせてもらっているけど、脱がなくていいし体に触れられることもないし、何よりも人間として接してくれるし、それなのにお給料が発生するしで、すごく尊いお金だと思う。昼職バンザイ。
 
 
社会復帰しても金銭感覚が夜職をしていたころのままの人は、給料の差にやりきれずに風俗に戻ってしまうことが多いらしい。それはもうそれぞれの価値観だから仕方ない。私は一足先に風俗ってどんなところですかぁ?ってカマトトぶって生きていきますけどね。
 
 

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